BLack†NOBLE

「るーたん、ごめん! なくなよ!」


 蔵人は、優しく瑠威の頭を撫でた。

 五歳の男の子にしては賢い判断だ。だけど、一度点火してしまった導火線が中々消せない。



「うわぁあああん! くーたん、いじわるした!」


 瑠威は、クッキーを蔵人に投げつけて手足をバタつかせて癇癪を起こす。


 こうなると、母親以外は瑠威の癇癪をおさめることができない。

 蔵人はそれを理解していた。



< 448 / 509 >

この作品をシェア

pagetop