解ける螺旋
健太郎が『営業用』のにこやかな表情を向けると、ベッドの上に座った西谷さんも笑顔を浮かべた。
その笑顔にドキッとする。
あの時は何も感じなかったけれど、健太郎から愁夜さんの妹なんて刷り込まれているせいか、どことなく愁夜さんに似ている様に思えた。
「はい。結城さん。
パーティーではお世話になりました。
あ、えっと、相沢さんも。お久しぶりです」
西谷さんはやっぱり頬を赤く染める。
多分また気を遣った方がいい空気なんだろうけど、健太郎が私の背中を押して微妙に前に踏み出してしまったから、ドアが遠くなる。
それに今日は私もここに居なければならない。
「……あの。お加減いかがですか?」
入院中の患者さんだとわかっていても、西谷さんの顔色はとても良くて、これも健太郎効果なのかな、と思ったら不思議な気分になった。
私の言葉に西谷さんはぎこちなく笑う。
「薬のおかげで調子はいいんです。
定期的に何度か、投薬の為に入院しなきゃいけないってだけで。
普段は本当に、ほとんど普通の生活してるんですよ」
お父さんからも聞いた事がある。
あの薬で症状は改善するし延命も期待できるけれど、まだ完治が見込める訳じゃない。
効果が現れた患者さんも、西谷さんの言う様に定期的に何度か入院して、薬を投与しなければいけないんだと。
あまり身近じゃなかったけれど、今目の前で笑っている西谷さんを見ていたら、私の両親の研究は医学と言う分野で功績を上げたんだと感じる。
そしてたくさんの人の命を救う事に繋がって、本当にすごい成果を上げたんだって実感出来た。
その笑顔にドキッとする。
あの時は何も感じなかったけれど、健太郎から愁夜さんの妹なんて刷り込まれているせいか、どことなく愁夜さんに似ている様に思えた。
「はい。結城さん。
パーティーではお世話になりました。
あ、えっと、相沢さんも。お久しぶりです」
西谷さんはやっぱり頬を赤く染める。
多分また気を遣った方がいい空気なんだろうけど、健太郎が私の背中を押して微妙に前に踏み出してしまったから、ドアが遠くなる。
それに今日は私もここに居なければならない。
「……あの。お加減いかがですか?」
入院中の患者さんだとわかっていても、西谷さんの顔色はとても良くて、これも健太郎効果なのかな、と思ったら不思議な気分になった。
私の言葉に西谷さんはぎこちなく笑う。
「薬のおかげで調子はいいんです。
定期的に何度か、投薬の為に入院しなきゃいけないってだけで。
普段は本当に、ほとんど普通の生活してるんですよ」
お父さんからも聞いた事がある。
あの薬で症状は改善するし延命も期待できるけれど、まだ完治が見込める訳じゃない。
効果が現れた患者さんも、西谷さんの言う様に定期的に何度か入院して、薬を投与しなければいけないんだと。
あまり身近じゃなかったけれど、今目の前で笑っている西谷さんを見ていたら、私の両親の研究は医学と言う分野で功績を上げたんだと感じる。
そしてたくさんの人の命を救う事に繋がって、本当にすごい成果を上げたんだって実感出来た。