解ける螺旋
だから嫌でも考える。
もし薬が開発されていなかったら、彼女はやっぱり病気のまま亡くなる運命を辿ったんだろうか。
さっきの健太郎の話では、お父さん達が研究を続けて薬の開発をするようになるのは、私が誘拐されて『あの人』に救出される世界の延長だと言う事になる。
私の『救出』と引き換えに、お父さん達は一方的な約束を課せられて、ずっと必死に研究を続けて来た。
その結果が13年経ってやっと製品化されたあの薬。
そして今、私の目の前で可憐な笑顔を咲かせることが出来た。
そう考えたら、とても他人事じゃない。
愁夜さんの目的が彼女を救う事にあるならば、私がこうして生きているから、西谷さんを救えたって事。
薬が開発された後は、私の存在はもう必要ないのかもしれないけど。
何故、私が生きていてはいけないのか理解出来ない。
「……あの。それで、今日はどうなさったんですか?」
挨拶が済むと、西谷さんはほんの少し落ち着かない顔をした。
ただのお見舞いじゃない事位、何も知らない彼女にもこの空気が教えている。
「聞きたい事があって。
治験者募集の時の事なんだ。
西谷さんって最初からこの病院の掛かり付けじゃなかったって聞いた。
だけど第一次募集で応募してる。
情報がどう伝わったのか興味があって。
君はどこで治験を知ったの?」
健太郎は優しく笑いながら、西谷さんの緊張を解そうとしてる。
もし薬が開発されていなかったら、彼女はやっぱり病気のまま亡くなる運命を辿ったんだろうか。
さっきの健太郎の話では、お父さん達が研究を続けて薬の開発をするようになるのは、私が誘拐されて『あの人』に救出される世界の延長だと言う事になる。
私の『救出』と引き換えに、お父さん達は一方的な約束を課せられて、ずっと必死に研究を続けて来た。
その結果が13年経ってやっと製品化されたあの薬。
そして今、私の目の前で可憐な笑顔を咲かせることが出来た。
そう考えたら、とても他人事じゃない。
愁夜さんの目的が彼女を救う事にあるならば、私がこうして生きているから、西谷さんを救えたって事。
薬が開発された後は、私の存在はもう必要ないのかもしれないけど。
何故、私が生きていてはいけないのか理解出来ない。
「……あの。それで、今日はどうなさったんですか?」
挨拶が済むと、西谷さんはほんの少し落ち着かない顔をした。
ただのお見舞いじゃない事位、何も知らない彼女にもこの空気が教えている。
「聞きたい事があって。
治験者募集の時の事なんだ。
西谷さんって最初からこの病院の掛かり付けじゃなかったって聞いた。
だけど第一次募集で応募してる。
情報がどう伝わったのか興味があって。
君はどこで治験を知ったの?」
健太郎は優しく笑いながら、西谷さんの緊張を解そうとしてる。