主さまの気まぐれ-百鬼夜行の王-【完】
「え…!?い、息吹がここに住む…!?」
「2、3日ご厄介になるだけ。その…今は晴明様の傍から離れてた方がいいみたいだから」
顔を赤くして猫又とじゃれている息吹を呆然と見つめた雪男の真っ白な肌がみるみる桃色に染まって、主さまの眉がぴくぴくと動いた。
「そ、そっか、じゃあ今日は俺百鬼夜行はやめてここにのこ…」
「お前も行くんだ。山姫は息吹と居ろ」
「残念だったねえ。主さまたちが帰って来るのは明け方だから気にせず息吹は寝ていいからね」
「はい。母様、沢山お話しようね」
はしゃぐ息吹は可愛らしく、いきなり腰に巻きついて来た長い首の女の妖…ろくろ首がにたりと笑った。
「あんたが居なくなってから山姫は毎日沈んでたんだからね。あたしたちもあんたがここに戻って来てくれて嬉しいよ」
気がつけば、庭には妖たちが集結していて、口々に息吹の名を呼びながら触ろうとして、主さまが止めようとした時…
「きゃっ!」
「にゃにゃっ!息吹、ごめんにゃ!つい興奮して…」
腕に抱いていた猫又の爪が息吹の着物の胸元を切り裂いてしまい、その隙間から胸の谷間が見えた。
雪男がものすごい速さで首を捩じってその光景を見ないようにしたが…
主さまは既視感が襲ってきてよろめき、百鬼たちは…興奮して騒ぎ立てた。
「もっとよく見せろ!全部脱げ!」
「こら、あんたたち!早く行きな!」
うずくまって胸を隠している息吹に羽織をかけ、息吹が無頓着に笑い、凍りついたように動かない主さまを仰ぎ見た。
「主さま?」
「!い、行くぞ!」
階段を上るようにして空を駆けてゆく。
息吹は手を振って百鬼夜行を見送り、山姫と沢山昔話をして、ぎりぎりまで起きていたのだが…
結局いつの間にか寝入ってしまって、山姫に床に寝かされて、そして明け方…主さまが帰ってきた。
寝室に入って一息つき、続き部屋の息吹の部屋に通じる襖をそっと開けた。
晴明が持ってきた抱き枕を抱いて眠る息吹はあどけなく、可愛らしく…また晴明の言葉が蘇った。
『あの子は1度寝たら朝まで起きぬ。…手は出すなよ』
…傍らに座り、手を伸ばし、唇に…触れた。
「2、3日ご厄介になるだけ。その…今は晴明様の傍から離れてた方がいいみたいだから」
顔を赤くして猫又とじゃれている息吹を呆然と見つめた雪男の真っ白な肌がみるみる桃色に染まって、主さまの眉がぴくぴくと動いた。
「そ、そっか、じゃあ今日は俺百鬼夜行はやめてここにのこ…」
「お前も行くんだ。山姫は息吹と居ろ」
「残念だったねえ。主さまたちが帰って来るのは明け方だから気にせず息吹は寝ていいからね」
「はい。母様、沢山お話しようね」
はしゃぐ息吹は可愛らしく、いきなり腰に巻きついて来た長い首の女の妖…ろくろ首がにたりと笑った。
「あんたが居なくなってから山姫は毎日沈んでたんだからね。あたしたちもあんたがここに戻って来てくれて嬉しいよ」
気がつけば、庭には妖たちが集結していて、口々に息吹の名を呼びながら触ろうとして、主さまが止めようとした時…
「きゃっ!」
「にゃにゃっ!息吹、ごめんにゃ!つい興奮して…」
腕に抱いていた猫又の爪が息吹の着物の胸元を切り裂いてしまい、その隙間から胸の谷間が見えた。
雪男がものすごい速さで首を捩じってその光景を見ないようにしたが…
主さまは既視感が襲ってきてよろめき、百鬼たちは…興奮して騒ぎ立てた。
「もっとよく見せろ!全部脱げ!」
「こら、あんたたち!早く行きな!」
うずくまって胸を隠している息吹に羽織をかけ、息吹が無頓着に笑い、凍りついたように動かない主さまを仰ぎ見た。
「主さま?」
「!い、行くぞ!」
階段を上るようにして空を駆けてゆく。
息吹は手を振って百鬼夜行を見送り、山姫と沢山昔話をして、ぎりぎりまで起きていたのだが…
結局いつの間にか寝入ってしまって、山姫に床に寝かされて、そして明け方…主さまが帰ってきた。
寝室に入って一息つき、続き部屋の息吹の部屋に通じる襖をそっと開けた。
晴明が持ってきた抱き枕を抱いて眠る息吹はあどけなく、可愛らしく…また晴明の言葉が蘇った。
『あの子は1度寝たら朝まで起きぬ。…手は出すなよ』
…傍らに座り、手を伸ばし、唇に…触れた。