祝福された堕天使達
「ごめん、こんなんじゃよく解らないよね。」

麻里は混乱している俺を見てそう言った。

その瞳はただただ真っ直ぐに俺を見ていた。

「あの時のプロポーズからずっと考えてた事があったの、プロポーズは私を陥れた事に対する責任の為のプロポーズじゃないのかって…無粋だけどそんな事考えてた。」

「責任って…」

俺は呆れてしまった。

いや、呆れると言うよりは拍子抜けしてしまった。

麻里と俺との間に鎮座する大きな壁、どれ程の物かと思えば大した事では無かったからだ。

責任…

それが俺達の間を阻む最後の壁。

その薄く、軽く飛び越えられそうな程の頼りない壁が俺達を引き離していた。

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