意地悪同期にさらわれました!
――「赤崎くん」
その時、入り口から俺を呼ぶ声がした。
………あ。
そこにいたのは秘書課の
中森 有美子。
「…ちょっと、いい?」
「ああ」
軽く返事をして立ち上がる。
秋穂が俺と有美子を見比べて不安そうな顔をする。
―――大丈夫だって、何もないから…―
心のなかでそっと秋穂に呟いてから俺は課を出た。
――「どういう事?
野田さんと結婚するだなんて」
は。……結婚……?
……人の噂とは、まるでルールの無い伝言ゲームである。
昨日の今日で、とうとう結婚秒読みとまでなってしまっているらしい。
まあ、面倒臭いので敢えて否定まではしないが。