飛距離と角度
笑顔で僕の事をカワイイ??

パニクってる頭で、今までの言葉を整理して考えてみると面白くてカワイイ!?

絶対に僕の事を意識しているに違いないから、ここは一発、自己紹介でカッコイイ僕をアピールすると心に決めた。

部屋が一瞬、静まった雰囲気を山上先輩が読み

「自己紹介する順番をジャンケンで決めよう」と言い出した。

みんな、早々と手を出しジャンケンをする体勢になった。

一番最初は、緊張しすぎて何を喋っていいのか分からなし、誰かが先に自己紹介してくれれば、他の人が自己紹介している間に冷静にカッコイイアピールを考えてリラックスして言えそうだから、一番最初に自己紹介だけは本当に勘弁して欲しい。

そう願いながら、山上先輩の掛け声により恐怖のジャンケンが始まった!

「ジャンケンポン」

掛け声と共にみんな勢いよく手を出した。

僕は、緊張しすぎて握った手に力が入り、手の平の中は汗で滲み、握った手を開けば汗が落ちそうな勢いだったので、握ったまま手を出した。

負けたかなと思いながら周りを見渡すと、僕の前に座っている女の子が負けた。


< 8 / 18 >

この作品をシェア

pagetop