*short.short*


*Salty dog*



大学のサークルの飲み会。
ハッキリ言ってつまんない。


店員に注意されるくらいに騒ぎまくって、脱ぎ出すバカなオトコは居るし。


それを見て喜びはしゃぐオンナ。


バカみたい。
みんなガキ。


たまには顔出せって誘われたから来てみたけど、やっぱり断ればよかった。


こんな事ならお洒落なbarで素敵な出逢いを求めに行く方がよっぽどマシだった。所詮大学生なんて高校生の延長。
あたしはもっと大人な雰囲気でしっとりとした女性になりたいの。
勿論付き合う男性も大人でお洒落な男性。


この中にはどう考えても居ないけどね。


「つまんなそうだね?」


話しかけてきたのは隣に座る同級生のオトコ友達。


「うん。つまんない」

「じゃ、抜け出す?」


騒がしくて頭痛くなりそうなここに居るよかいくらかマシか?


「いいよ」


トイレに行くフリして二人で抜け出した。


「俺の行きつけ、行かない?」

「行きつけ?どうせ居酒屋か赤提灯でしょ?バス」

「いいから、来いよ、奢るから」

「ちょっ…」


あたしの手を掴んで少し強引に引っ張って、ずんずんと歩いていく彼に引きずられ、たどり着いたのは、とあるビルの七階にあるシックな木製のドア。


中に入ると、ジャズが流れいて、外国人の姿もちらほら。店内は程よい照明で、あまり明る過ぎず、所々にキャンドルが立てられいて、まさにあたしが理想とするお洒落なbar。


彼は馴れた手つきでダウンジャケットを預けると、あたしをカウンターへとエスコートしてくれて。


「いつものね」


は?いつもの?
何それ?あたしの憧れの台詞をさらっと言っちゃって……
どうしたの?アンタ?


って、突っ込みの言葉が出ない程、彼はこのbarに馴染んでいて。


目の前に置かれたグラスを彼は指先で軽く掴むと、それを一口コクリと飲んで。


「ソルティードッグ…、お前も、飲む?」


唇に付いたソルトを舌先でペロリと舐めながら、あたしを見てフッと笑ってそう言った。


……ヤバいコイツ。
その内化ける………。



*end*

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