天神学園大新年会
宴会は盛り上がる一方。

「ごめんなさいアリスカさん、二人が馴れ馴れしくしてたみたいで…」

会場の熱気に中てられ、少し疲れたらしい。

アリスカと眼鏡男子は席を離れ、縁側に腰掛けて話をしていた。

冬とはいえ、穏やかな陽気。

火照った体には、この程度の肌寒さは心地よい。

しかし。

「…………」

妙にアリスカは無口だった。

縁側に座ったまま、俯き加減にスラリと伸びた脚をブラブラさせている。

「具合…悪いですか?」

彼女の顔を覗き込む眼鏡男子。

アリスカはプイとそっぽを向く。

まさしく『不機嫌なマイハニー』。

「何か…気に障る事でも言いましたか?…僕…」

少しうろたえる眼鏡男子に。

「馴れ馴れしいのは…」

アリスカは小さく呟く。

「馴れ馴れしいのは私にじゃないんじゃない?」

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