天神学園大新年会
眼鏡男子はハタと思い当たる。

先程の快活少女のヘッドロックだろうか。

「私…私は彼女なのにっ。私だってあんな事した事ないのにっ」

それは、紛れもなくヤキモチで。

彼女でありながら、先を越されたような気分で。

眼鏡男子には何の落ち度もない…ような、あるような。

「あ、あれは只のじゃれ合いというか、スキンシップというか…」

「親戚だからって、同年代の女の子とあんな風にくっついたりするんだっ?」

「べ、別に変な気持ちとかじゃないですよ?」

「変な気持ちって何っ?やらしいっ!」

「ち、違いますよっ!そういう意味じゃないですっ」

「じゃあどういう意味なのっ?」

クリスマス前に破局寸前までこじれたばかりだというのに。

二人は、また口論になり。

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