レンアイゲーム


警察に通報されるのを恐れたか。

自分がやった罪なのに。


「……大丈夫?」


床に座り込んでいる飯島に声をかける。


「あ…うん…。けど、腰……抜けちゃって」


「はっ、腰抜けたとか。うける~ってやつだな」


俺は、ここぞとばかりに飯島を見下した。


いやでも、ほんとに飯島の今の姿はマヌケだ。


「こっ、こっちは大変だったんだよ……っ。薄情な人だな、あんたっ!」


…こいつ。
助けてやった俺に、お礼の言葉は無しか?


「そんだけ言えれば大丈夫だよ。……ほら」


手を貸すと、腰の抜けた飯島が、俺を支えに立ち上がった。


「…さてと~、仕事に戻りますか。お前、めっちゃ働けよ」


俺はさっき超頑張ったし。

「……ねぇっ!」


理科室を出ようとすると、飯島が声を張り上げた。


「何だよ、声でけーよ」


一瞬びびったじゃねーか。

「あんた、意外に良いやつだった!」


意外に、かよ。
いつも良いやつなんだけどな~。


「だから……えっと……あ…、あり……、ありがと……」


後ろの方は、聞こえないくないに声が小さかった。


ほんのりと赤くなっている飯島の頬で、 必死なのが分かる。



「……なぁ」


飯島の真正面に立つ。


「………ごめん」


「えっ!?何が………んんっ!」


ダンッという音と共に飯島を壁に押し付け、唇をふさいだ。


何となく。


飯島を見ていたら、キスしたくなった。







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