レンアイゲーム
「は~……てか何であたし、こんな真面目にあんたに話してんだろ。ごめん、じゃあね」
また余計なことを言いながら、軽く頭をさげた飯島は、身体の向きを変えて帰ろうとする。
「おい、ちょ、ちょい待て!」
その飯島の腕を、思わずつかむ。
「お前ストーカーの被害にあってんだろーが!独りで帰ろうとすんなバカ!」
「……え、だってどうしようもないしさ」
「……俺が送ってやる、家まで」
「え………」
目の前で、目をぱちくりする飯島。
それを見て、気恥ずかしくなる。
「危ないめにあってからじゃ遅いからな。“あんたになんか送ってもらいたくない”なんて文句言うなよ!家教えろよ!」
「え……あ、三船町だから、とりあえずあっち……」
俺の迫力(?)に圧倒されたのか、飯島は素直に道を示した。
「わかった」
俺はさっさと歩き出す。
その後ろを、飯島が歩く。