3年分のキス
「…結婚、しよう」
ぼんやりとした人影に何度もそう囁かれ
ありえない夢の中に入ってしまう直前で目が覚めた
朝だ
開けっ放しのカーテンからは容赦なく春の日差しが差し込んでくる
目が眩んで、一瞬倒れてしまいそうになりながらも
ベッドから体を起こした
今日は、お見合いの日だ
わたしの、幸せな未来への第一歩
なのに
ここ最近毎晩毎晩みてしまうあの夢
毎朝起きる度
手の震え、額には冷や汗をかいている
心がえぐられそうな気分だった