契約恋愛~思い出に溺れて~

「じゃあ、急いで片づけちゃうから待ってて」

「うん。おばあちゃんのとこいってるね!」


紗優が笑ってくれたので、私は急いで掃除機をかけた。


私と紗優が一緒に過ごすこの部屋には、最近学習デスクが置かれた。
真新しいチェリーピンクのランドセルがかかっている。

春になったら紗優は小学生だ。
そうしたら、きっと保育園の時よりも手がかかるようになるのだろう。

宿題だって出るし、帰ってくるのも早い。

そんな紗優に、私はちゃんとしてあげれるのだろうか。
学校で何かあっても、忙しさにかまけて気づかなかったらどうしよう。


考え出すと不安はきりなく積もってくる。

なんか最近駄目だ。

不安に飲まれそうになってしまう。

頭を振って掃除を終わらせ、玄関先で紗優を呼んだ。

< 171 / 544 >

この作品をシェア

pagetop