契約恋愛~思い出に溺れて~
「ママ。いい?」
「いい……けど。英治くん、ちょっと」
私は英治くんを引っ張って、紗優に先に公園に行くように言った。
紗優は、頷くと聞きわけ良く走り出した。
「あーあ。一緒に行けばいいのに」
「ちょっとどういうつもりよ。紗優に余計な期待させないで」
ただでさえ、新しいお父さんが出来るかもなんて、嘘っぱちを吹きこまれたばかりなのに。
「期待ってなんだよ。俺最初から言ってんじゃん。今日だけだって」
「相手は子供よ。今日があんまり楽しかったら、余計寂しさが身にしみるじゃないの」
「それは紗彩ちゃんの意見だろ?」
「えっ」
あっさりそう言われて、私は言葉を失くす。