契約恋愛~思い出に溺れて~


「紗優、ちゃんと食べなさい」

「だってもうお腹いっぱいだもん」

「おやつを食べすぎるからでしょ? 
どうして最近そう聞きわけがないんだい」

「……だって」

「だってじゃないよ。ちゃんと食べないと大きくなれないんだから」

「……」

「ただいま」


私は、二人の会話を割って入るように声を出した。
珍しい早い帰宅に、二人とも驚いたようにこちらを見る。


「ママ!」

「紗彩、珍しいね。今日はもう終わったのかい?」

「出先から直接帰ってきたの。いつもごめんね。紗優、ただいま」


ちらり、とお皿を見れば確かにご飯が半分くらい残ってる。


< 243 / 544 >

この作品をシェア

pagetop