契約恋愛~思い出に溺れて~
再び二階に上がってきた時、時計は23時をさしていた。
それでも、いつもの英治くんならまだ起きてるはずだ。
携帯電話を鳴らすと、三コールもしないうちにつながる。
「紗彩?」
「英治くん、ごめんね。寝てた?」
「いや、まだ」
「今日来てくれたんだって?」
「うん」
どこか言葉少ない彼に、違和感を感じた。
「何かあった?」
「や、何かって言うか」
「うん」
「……今度ゆっくり話す」
「そう? 今でも良いけど」