契約恋愛~思い出に溺れて~


「紗優、ありがとう」


そう言って、彼の腕の中で、更に紗優を抱きしめる。


二人からぎゅうぎゅうに抱きしめられて、紗優は次第に苦しくなったように、

「分かったから離してぇ」

と叫んだ。


子供は、何にも考えてない訳じゃない。

確かにそうだ。

小さいなりに、自分の気持ちだけじゃなく親の気持ちだってしっかり考えてる。

我慢をしたり。

堪え切れなくなって爆発したり。


甘えたくなったり。

強がってみたり。


毎日変わる感情を、自分でギュッと抱きしめながら、

一つ一つにちゃんと向き合って

成長していこうとしてる。


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