僕は生徒に恋をした
「もうすぐクリスマスだね。
一瞬に過ごせるよね?」

呼び出しておいて何も話そうとしない俺に痺れを切らしたのか、気を遣ってか、山田が口を開いた。

「私ね、遊園地行きたい」

「―――無理だろ」

俺は思わず突っ込む。

そんなのが見つかれば、今度は謹慎じゃ済まない。

「水族館は?」

「同じだよ」

「じゃあ、だいぶ妥協して映画は…」

「―――別れようか」

俺は、山田が言い終わる前にそう告げた。

「え…?」

山田は俺の言葉が聞き取れなかったのか、きょとんとして俺を見た。

「別れよう」

今度はちゃんと聞こえるように、はっきりと言った。
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