僕は生徒に恋をした
「嫌だよ、私。
だって先生のことずっと好きで、やっと思いが届いたのに」

山田が俺の手を握る。

それだけで簡単に高鳴ってしまう俺の胸は、救いようがない。

「クリスマスだって、バレンタインだってこれからだよ。
私、先生といっぱい色んなことしたかったのに」

「ごめん」

俺はただ謝ることしかできない。

「誕生日、どこかに一緒に行こうって言ってくれたのに…。
私、すごく嬉しかったのに…」

あのときは、まさかこんな形で約束が果たせなくなるなんて思っていなかった。

だけど、きっとこれは正しい選択だ。

「色んな経験をしなきゃいけないこの時期を、わざわざ俺と付き合って無駄にすることないよ」
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