敏腕秘書の甘い罠【Honey*TRAP!! 番外編】
「…………?」



怪訝な目を向けるあたしに、
お義母さんはふわりと微笑んで、



「未知の世界に踏み出すのは、
誰だって怖いものよ。

でもきっと……それだけ
じゃないと思うの」



「それだけじゃ、ない……?」



「そうよ。例えば仮に
それがどんな辛いこと
だったとしても、きっと、
そこから生まれる何かが
あるはず。

どんなことであれ、それは、
新たな可能性なんじゃない
かしら」



「新たな……可能性……」



お義母さんの言葉を少し
でも理解しようと、あたしは
無意識のうちにその言葉を
繰り返していた。


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