キスはおとなの現実の【完】
「わたし、つまらない女ですよ。感情だって欠落してるし、はやくおとなにならなくちゃって、いつも眉間にしわをよせてます」

「それでもいいんです」

カズトさんは商店街のどまんなかだということを忘れているみたいに大声でいった。

「おれ、ずっとそばにいたいです。袴田さんはいやかもしれないけれど、袴田さんがまっすぐ立っていられないときに、遠慮しないでよりかかってほしいです。こう見えて、けっこう足腰がんじょうなんですよ、おれ」

わたしはいった。
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