キスはおとなの現実の【完】
「あっ」

思わず声を張ってしまう。

「昨日の千円」

思いだして、あたふたした。

「わたし、なにも考えないで受けとっちゃったけど、けっきょく会費として払わなかったんですよ。すみません。今、返しますね」

あわてて財布をひらこうとする。
カズトという男の人がそれを制した。
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