藍色の城
『もう終わりですか…!?』
閉店間際にまたあの声。
振り返ると整ったキレイな顔。
『はい…もう閉店です。』
『そうですか。残念。』
『また切るんですか!?』
素で聞き返した私を笑う彼。
『いや、今日はこれを渡しに。』
目の前に差し出された小包。
『え?』って見上げると。
『この前のお礼です。出張って言った
でしょ?福岡に行ってきました。』
『いや、あれはそんなお礼もらうよう
なことじゃないので。』
『まぁ、そう言わずに受け取ってくだ
さい。そのために買ってきたし。』