藍色の城



まだ大丈夫だからって……
いずれはダメかもしれないってこと!?



なんて言って
電話を切ったのかは覚えていない。
雨の中をタクシーとばして
たどり着いた救急センター。



『陽は…!?ねぇ、陽は…!?』



手術室の前で立ち尽くすコウくんに
向かって取り乱していた。
だって暗い顔してるから……。



その時。
手術室の扉が開いて、手術を終えた
陽が運ばれてきた。



酸素マスクを付けた真っ青な顔。
頭もケガをしてる。
駆けつけて必死に名前を呼んだ。



その日はICUに入り、面会謝絶を
余儀なくされた。
一命は取り留めたものの、
意識が戻るまでは何とも言えない。



大雨の中、スピードの出し過ぎで
カーブに気付くのが遅れ、
曲がりきれずにガードレールに
激突したという事故だった。



左足は複雑骨折してると聞いた。
運ばれた時点ですでに意識は
なかった…。



普通なら……絶対にスピードなんか
出さないのに。
いつも安全運転してたじゃない…!!














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