空色新聞社 〜アイを叫ぶ15のボクら〜













「 お! 結構ウマイもんじゃねえか! 」



腕組みするマサルさんに

―― 状況が状況とは言えど



駅の構内

前は、バスのロータリー前だったらしい
広くて、白塗りの壁

そこにでっかくアドレスと


”ここにいます。”


僕が一番伝えたい メッセージを書いた




ちょっとまだ
"悪いことしちゃったかな"



そう思ってしまう自分に苦笑いしつつ
手に持ったスプレー缶を
カシャカシャと振る





「 …おっし ハザマくん
次はカンジンの、電車んとこ行くぜ 」





ボクは頷きながら
青く染まった指で
ハンドルを握った







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