バニラ
「――んうっ…!」

「もう、ダメだな…」

恭吾の顔に、すでに余裕はない。

最初から余裕のないあたしは、そんな恭吾を受け止めるのが精いっぱいだ。

「理彩…」

耳元でささやかれる恭吾の声に、あたしの躰が震える。

「愛してる…。

もうこれ以上、ないってくらい…」

その瞬間、あたしの頭の中が真っ白になった。


行為後独特の疲れは、やはり気だるいものがある。

恭吾があたしを抱きあげて行った先は、お風呂場だった。

風呂用の小さな椅子に座らされ、脚を広げられたと思ったら、
「――んっ…」

敏感なところに恭吾の指が入ってきた。
< 110 / 150 >

この作品をシェア

pagetop