バニラ
「手を出したら、君はこの世にはいられないかもね?」

ククッと、恭吾が笑った。

笑いながら殺人ができるよ、この人。

あたしが保証する。

そんな恭吾に中原は大げさにため息をつくと、
「まあ、今日のところは引きあげます」

そう言って、あたしたちの前を去った。

中原がいなくなると、ガシッと後ろから指であごをつかまれた。

「無防備過ぎ」

耳元で、恭吾が言った。
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