バニラ
「もう理彩に近づくな。

近づいたら、もうこの世にいないと思え」

そう言うと、恭吾はあたしの手をひいた。

あたしは、恭吾と一緒に大学を出た。


「恭吾、すごくかっこよかったよ」

隣で寝そべっている恭吾に、あたしは言った。

「ん、そう」

恭吾が返事する。

「けどさ、何で大学にきたの?」

「何か、急に理彩に会いたくなったから」

「わざわざ行かなくても、家に帰ればいつでも会えるのに」

「まあ、そうだね」

んふっと、恭吾がやらしく笑った。
< 139 / 150 >

この作品をシェア

pagetop