バニラ
「――ヤバい、欲しくなってきた…」

「――あっ!」

恭吾の灼熱があたしの中に入ってきたのと同時に、突きあげられた。

「んっ、やあっ…!」

何度も突きあげられて、あたしの躰がビクッと震える。

「――理彩、愛してる…」

恭吾が耳元でささやいてきた。

「もう俺は…」

ささやいている恭吾の声は、すでに余裕がない。

「理彩しか愛せない」

その言葉を聞いた瞬間、あたしの頭の中が真っ白になった。


ねえ、恭吾。

あたしは恭吾に愛されるなら、躰だけだって構わないよ。

今だけでいいから、あたしを愛して――。
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