そして天使は闇へ堕ちる
『どけゾノ、もういいだろ』
『ま、待って!お前さっき講義サボったろ。そのせいで仕事がまだ残ってるのにお前を連れてこいって言われてるんだぞ!?』
『ふん。あんなやつの指導を受けるくらいなら自分で学ぶ』
不機嫌な表情を浮かべ、幼いゼロは青い髪の少年、ゾノを押し退けてリュリュカの方へ歩き出す
「あ。えっと!私は……!」
一人あたふたするリュリュカ
だがそんなリュリュカに気にする様子もなくゼロはリュリュカの横を通りすぎる
「あれ?」
視線一つないゼロに、リュリュカは驚いた
リュリュカの存在を無視したにしろ、普通は一度くらい見るものではないのだろうか
「まさか……」
ある結論に達したリュリュカは、その場に残されたゾノに近寄る
「見えてますかぁ?」
身体を屈めてゾノの顔の前で手を振ってみせた
『はぁ……』
するとシェゾは腰に手をあて、ため息を溢した
「あ、やっぱり見えて……」
『まったくあいつは!あぁもう!』
荒々しく頭を掻き乱してゾノはその場に寝転がった
そしてぶちぶちと草を抜いてどうしようもない抑えられない気持ちをぶつける
その光景にリュリュカの目は点になる
一瞬見えていると安心したが、やはり見えていないのだと気づく