秘密の花園
ダッ ダッ

「ちょっとぉー…?冥李?この荷物…冥李宛よ?」
「はぁー?」
何故に!?
ってか何か応募とかしたっけぇー…
してないしてない!
「あっ!冥李!冥李!薔薇学園(ローズ ガーデン)からの荷物!」
「ろーずがーでん?」
「アンタの転入先!」
「えぇぇぇぇぇぇぇ!?」

ごそごそとダンボールを漁る母…
「見てみて!制服!かわいいわねェ…」
「ちょ…」
「ほらこっちも!薔薇の香水だってぇー…付けていくのかしら?」
「お母さん!!!」

自由きままな母は、人の話もきかずにダンボールの中身に夢中…
「はぁ…」

ピンポーン

「またぁー・・・?」
「冥李!出てちょうだい!」
「はいはい…」
朝っぱらから誰!?

ガチャッ

「はぁー……い?」
「冥李さん…お迎えにあがりました…」
「ひぃ!」
見慣れない男が…スーツで…立ってる…

「いやあああぁぁぁぁぁぁ!お引取り下さいィィ!!」

バンッ

勢い良くドアを閉めた反動で男の鼻にドアが当たった…

「ってえぇぇえぇ!!!」
向こうで聞こえる声…どうしようー・・・
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