秘密な彼氏
隆志の隣にいるのは、私よりも年上の女性だ。

それだったら、私もまだ大丈夫だ。

でも…その人の肩に、隆志の手があるの。

あれって、ある程度の関係じゃないとそうならないよね?

友達でもなければ、部下でもない。

もちろん、同僚でもない。

「――何あれ…?」

美里が小さく呟いたけど、私の口からは何も出てこない。

隆志は私たちのことは特に気づくことなく、近くのホテルへと入って行った。

私たちは、ただ黙ってその光景を見つめるだけだった。

「何なの、あれ!?」

ドン!

美里がテーブルにトレーを置いた瞬間、コップの中のオレンジジュースが大きく揺れた。
< 58 / 170 >

この作品をシェア

pagetop