秘密な彼氏
励ますように私に言った美里だけど、それも今の私には答えることができない。

「これ…」

私は頼んだセットをトレーごと美里の前に置いた。

「もう、いらないから…」

私は腰をあげると、カバンを持った。

泣きながら、マックを後にした。


家に帰ると制服を脱ぎ捨てて、シャワーを浴びた。

シャワーを浴びた後、いつも着ているパジャマを身につけて、ベッドに横になった。

ふとんを頭までかぶると、枕に顔を埋めた。

「――うっ…」

また、涙を流した。

隆志が帰ってきたのは、9時を過ぎてからだった。

いつもは5時~7時にちゃんと帰ってくるのに。
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