なんと知的な口説き方をするのか!

「……そ、そういうめがねくんはどうなの」


眼は、そらさない。

違う、そらせない。



「………さぁ?」


また、曖昧に笑って、髪に触れてない方の手で、私の腰に手をまわして、そっと抱き寄せる。


髪に触れていた手が、頬にうつる。


「め、めがねく…」


めがねくんの端正な顔が間近に迫って、びっくりして眼をぎゅっととじる。


「そんなの、内緒、だよ」



ちゅ、と頬に柔らかいものが触れた。



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