Foolish boyfriend~5年前の約束~
「でも、その前に…」
またまた、視界がぐるんと反転して、本日二度目の景色が見える。
「ヤることはヤっとかないと」
「やっぱりそうなるんだ」
さっき受け入れちゃったから、今さら嫌がる理由はない。嫌がったことなんてないんだけどね。
「舞子不足で死にそうだし」
「8ヶ月も会ってなかったからね」
何より、8ヶ月も会っていなかった達也が目の前にいることが嬉しくて、舞い上がってしまってるのかもしれない。
「8ヶ月か、そんなに会ってなかったんだな」
1年と7ヶ月。
あたしと達哉はそれだけ付き合ってきた。
出会ってから考えると、もう2年にもなる。
2年間の中で考えても、8ヶ月は長く感じてしまう。それだけ離れていたんだ。
「会えなくて寂しかったよ」
「俺も」
達哉が優しく微笑むから、あたしも微笑んだ。
お祭り、久しぶりのデートみたいで楽しみだなって思いながら、目を閉じた。