銀杏
「お前…誰かと喧嘩でもしたの?」
首を横に振る。
「じゃあ、心当たりは何も?」
コクン…頷いた。
その時、冷たい視線を感じていたことを思い出した。
「…あの…。」
「何?」
「時々、とっても冷たい視線を感じてた。誰だかわからないんだけど。」
「冷たい視線か…。それだけじゃなあ…。もしかしたら知らないうちに相手を傷つけたりとかあったのかもな。」
「……。」
「まあ、今回のことは一応先生に報告しておいた方がいいだろうな。
制服なくなんの2回目だろ?
最初は体育館の裏で、今回はごみ捨て場か。
他にも何かあったらすぐ言えよ。なっ!」
ポンッと頭に置かれた尊の手。温かくてまた涙が出そうになった。