四竜帝の大陸【青の大陸編】
私、ちゃんと分かってる。

竜のハクちゃんとは、寿命が違うって。
そのこともあって、ハクちゃんに歳を聞けないでいる。 
私がお婆ちゃんになっても、きっと彼はあのまま。
綺麗だと、かわいいと言ってもらえるのは短い時間。
私は彼の前で老いて、死ぬ。
寂しがりやで泣き虫な、あの人を残して。

魂だけになったって、側にいたいけど。
私が居なくなった後。
他の女性を愛する貴方を見たくない。
あの微笑を、私以外に向ける貴方の側にいたら。 
私は自分勝手で嫌な女だから、相手の女性を憎んでしまう。
大好きな貴方を、憎んでしまいそうだから。

心の狭い、嫌な女だから。
貴方への未練いっぱいで、醜いお化けになっちゃうよ。
貴方に軽蔑され、嫌われる前に。
元の世界に、帰る。

だって。
嫌われたくないんだもの。

貴方に。
嫌われたくない。

 

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