四竜帝の大陸【青の大陸編】
数日前。
我は、失敗をした。
蜜月期の雄としての自覚が、少々足りていなかった。
交尾後のまどろみから覚めたりこと竜体で風呂に行き……のぼせてしまったりこを、人型で抱えて出る羽目になった。


我は反省し、りこに‘ごめんなさい’をした。
りこはのぼせて真っ赤になってしまった顔を、我から隠すように俯き。

ーーごめんね、ハクちゃん。私っ……ごめんなさい。

小さな声で、りこはそう言った。
なぜりこが謝るのか、我にはさっぱり分からなかった。
行為を強いた我が悪いのだ。
りこの身体に負担をかけた我が悪いのであって、りこは悪くない。
ふむ、ダルフェが帰ってきたら問うてみるか。





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