四竜帝の大陸【青の大陸編】
「りこ。我がぱじゃまを独力で身に付けられるようになったのは、りこのおかげだ」
プチパニックの私にお構いなしに、私を見る眼を細めてハクちゃんは言った。
えっ…… ぱじゃま?
なんで今ここで、ぱじゃまの話なの?
「りこは我が出来ぬことを、いつも手助けしてくれる。我もりこを手助けしてみたい。りこが苦手な事……出来ない事があって、我は良かったと思う。6点で良かったと思う。りこが全てにおいて完璧であったなら、我はちと……困る。我が手助けする余地がないと、かなり困るのだ」
「……あ……ハクちゃ……」
私だけを映す、金の眼に囚われて。
ハクちゃんの言葉に心臓をぎゅうっと、掴まれて。
「りこが我にしてくれるように。りこの不足は、我が補う。それができる、我になる……なってみせる」
ああ、私。
貴方以外、見えなくなってしまう。
「我と踊って欲しい、鳥居りこ」
音楽が止んだ。
ううん、違う。
聞こえないだけ。
貴方の声しか、私には聞こえない。
この世界には。
私達だけになる。
私の望んだ。
貴方との【世界】になる。
「……言い忘れてたけど。私の国では、結婚したら苗字が変わるの。竜族のハクちゃんは苗字が無いから、私はもうただの‘りこ’。貴方の‘りこ’なの」
色素の薄い唇が動く前に、そっと口付けた。
子供の事を私が知ってから。
貴方はこの冷たい唇も艶めく髪も、輝く鱗も……ハクは全部私だけのものだって、毎日言ってくれるようになった。
世界をくれると、言わなくなった。
「私と踊って下さい、ハク。来年も再来年も……ずっと、ずっと。私だけと」
私だけと。
永遠に。
プチパニックの私にお構いなしに、私を見る眼を細めてハクちゃんは言った。
えっ…… ぱじゃま?
なんで今ここで、ぱじゃまの話なの?
「りこは我が出来ぬことを、いつも手助けしてくれる。我もりこを手助けしてみたい。りこが苦手な事……出来ない事があって、我は良かったと思う。6点で良かったと思う。りこが全てにおいて完璧であったなら、我はちと……困る。我が手助けする余地がないと、かなり困るのだ」
「……あ……ハクちゃ……」
私だけを映す、金の眼に囚われて。
ハクちゃんの言葉に心臓をぎゅうっと、掴まれて。
「りこが我にしてくれるように。りこの不足は、我が補う。それができる、我になる……なってみせる」
ああ、私。
貴方以外、見えなくなってしまう。
「我と踊って欲しい、鳥居りこ」
音楽が止んだ。
ううん、違う。
聞こえないだけ。
貴方の声しか、私には聞こえない。
この世界には。
私達だけになる。
私の望んだ。
貴方との【世界】になる。
「……言い忘れてたけど。私の国では、結婚したら苗字が変わるの。竜族のハクちゃんは苗字が無いから、私はもうただの‘りこ’。貴方の‘りこ’なの」
色素の薄い唇が動く前に、そっと口付けた。
子供の事を私が知ってから。
貴方はこの冷たい唇も艶めく髪も、輝く鱗も……ハクは全部私だけのものだって、毎日言ってくれるようになった。
世界をくれると、言わなくなった。
「私と踊って下さい、ハク。来年も再来年も……ずっと、ずっと。私だけと」
私だけと。
永遠に。