四竜帝の大陸【青の大陸編】
セイフォンではダルド殿下のお手紙を問答無用で破いたり、その嫌いっぷりはそれはそれは凄かったから……今日は大丈夫だよね、きっと。
よ、良かった~。

「さて。どのように<処分>する?」

うわっ!?
良くな~いっ!
大丈夫じゃな~いっ!!

「ハクちゃん、<処分>は無しって言ったでしょう?」

あぁ、なんていうか……デジャブ?
セイフォンでもこんな会話をした気がするよぉ~。
しかもハクちゃんったら、皆に聞こえる方の念話で言ってるし。

……あ。
これ、わざと?

「ふむ、そうだったな。<処分>は無し……りこが我にそう望むなら」

わざと。

ハクちゃんは意識してダルド殿下に、私達の会話を聞かせてる。
この場にいる全員に、聞かせてる……言ってるんだ。

「ならば、りこの望みは何なのだ?」

私の望み?
私の……。
 
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