最後の恋、最高の恋。
「ここじゃ寒いから中入って」
お姉ちゃんを部屋の中に招き入れて、ドアを閉める。
エアコンから吐き出される空気がだんだんと冷たい部屋を暖めていく中で、お姉ちゃんはすすり泣き、私は何も言えないでただ膝を抱えて黙っていた。
“もういいよ”とは思えたけど、そのことに対して自分から突っ込んで聞けるほどまだ開き直れていないから、私はお姉ちゃんから引導を渡されるのをただ待っていた。
待っている間に、机の上にある編みかけのレースのストラップが目に入る。
宮田さんから送られてくるキットももう5つ目で、今回はかぎ針を使った細かいもので悪戦苦闘していた。
でも、それを作り上げて坂口さんに渡そうと必死になって頑張っていたそれは、もう完成間近だったのだけれど、今改めてみると自分の不器用さが隠しきれないくらいガタガタだった。
作っているときはすごく幸せで、上手くできていると思っていたのに、こうやって見ると本当に残念なくらいの出来だ。
教えてくれてる宮田さんに、顔向けできないほど。
こんなの渡されたって、嬉しくないに決まってる。