最後の恋、最高の恋。
それを隠すように私は必死で笑顔を作ったまま「そうですね」と返した。
なんでそんなに普通なの?
あんなところを見られたから、もう粗方分かってるんだろうって開き直ってるの?
「美月、あのね」
お姉ちゃんが再びそう切り出した瞬間、突然この状況が我慢できなくなってしまった。
変に張りつめていたものが急に切れてしまったように、胸の奥から込み上げてくるものを堪えきれなくなってしまった。
どうして、どうして。
今まで一滴だって出てこなかった涙がこのタイミングで出てくるのよ。
自分の目元がジワリと熱を持った瞬間に私は膝に慌てて顔をうずめた。
ダメだ、今は笑えない。
「うん、もう分かったから、二人とも出て行ってくれないかな?」
そう口にするのが精いっぱいで、私は溢れ出てくる涙を止めようと手に更に力を込める。
腕に食い込んだ爪が痛いけど、それでも何かが壊れたかのように涙は止まってくれない。