最後の恋、最高の恋。
「真っ赤になって、可愛いですね」
部屋で私が言われたことをそのまま言ったら、一瞬にして不機嫌になった。
やっぱり男の人に可愛いは褒め言葉にはならないらしい。
「お? 何だ何だ? 今度はガっくんがご機嫌ナナメか?」
やっぱり気配を消してやってきたクマさんは、フライパンのような形をした木で出来たトレーをテーブルに置いた。
その上には焼きたてのピザが乗っている。
ほんのり焦げ目のついたチーズがまだブクブクと膨らんだりしぼんだりしていて、本当に美味しそう。
クマさんが手慣れた様子で、ピザカッターを使ってピザを6等分に切ってくれて、切るたびに鳴るサクサクという音と、ピザカッターにくっついて伸びるチーズが食欲をそそる。
「すごい嬉しそうな顔だなぁ、美月ちゃん」
ピザを切り終えたクマさんがピザカッターを持ちながら、目じりにしわを浮かべながらにっこり笑って私のお団子頭を、ポフポフと弾ませるように柔らかくたたく。
その手を辿ってクマさんの方を見ていくと、着ている黒のエプロンのポケットには、レースで編まれたような花飾りが縫い付けてあった。
もしかして……。