最後の恋、最高の恋。


心細くてつないだ手にぎゅっと力を込めると、同じようにぎゅっと包まれたから、少しだけ息苦しさが軽くなった気がした。




「ごめん」


紫の車に乗り込んですぐに、謝罪の言葉を彼が口にした。

でも、私にはどうしてそんなに不機嫌なのか、その理由が分からなくてどうしようもない。


「勝手な俺の嫉妬。 ごめん、こんなガキみたいな嫉妬で折角のデートの空気悪くして……」


片手で前髪をくしゃりとしながら言う。

その様子もやっぱりカッコイイ……、っていうか、この買い物ってデートだったの?

……今初めて知ったんだけど、嫌じゃないと思えるあたり結構坂口さんのことすきなんだなぁ、私。


「本気で、美月ちゃんが好きだから、俺より先に誠人の連絡先知るなんて許せなくて、しかも簡単に美月ちゃんに触るから…、ホント彼氏でもないのに独占欲強くてごめん」


ハンドルにゴンと勢いよく頭をぶつけたまま停止する坂口さん。

ものすごい音がしたけど、今の絶対痛かったはず。
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