最後の恋、最高の恋。


「猫よりうさ耳の方が可愛いです」

「マグカップは猫じゃない?」

「あれは黒のシルエットに惚れたんです。 このパジャマならうさ耳です」


坂口さんがそういう反応をするなら、私だってそれなりの対応をしてやる。

こうなったら、自分好みのものをとことん選んでやるんだから。

やっぱり私の考えを見透かしてるらしい彼は、今度は猫のパジャマを置いて、うさ耳を基準にパジャマを選び出す。


最終的に彼が選んだのは、最初に手に取ったピンクのうさ耳パーカーのものと、それの色違いの黒のもの、それからカーキ色のものでこれはジッパーにウサギのチャームがついている。

しかも、その選んだものは私がいいなと思っていたものだからビックリする。


本当にエスパーなんじゃないだろうか。


そんなことを考えながら、その中から1つ選ぼうと悩んでいると、店員さんが近づいてきた。


「決まったの? 学」


坂口さんの名前を呼んだ店員さん。
黒い髪を綺麗にまとめて、このブランドの可愛いワンピースを着こなす美人さん。

“学”って呼べるくらい仲がいいらしい店員さん。
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