最後の恋、最高の恋。




「自分に自信がないのね、美月ちゃんは」




「っ、」


さっきからお姉さんは私の地雷ばかり踏む。



「お姉さんの春陽ちゃんがあんなに自分に自信持ってるのに」



ぐっと拳を握りしめて、それでも笑顔を貼り付ける。
爪が手のひらに食い込んで、痛い。




「姉さん、いじめ過ぎ」


いつの間に戻ってきたのか、坂口さんが私とお姉さんとの間に身体を割り込ませた。


「だって、この子もったいないわ」

「そうだな」

「いいとこたくさんあるのに、それを否定して、自分を嫌ってる」

「……そうだな」

「春陽ちゃんを理想視しすぎて、自分を蔑み過ぎてる」


言ってる意味は分かる。

それでも、言葉言葉が痛くて、笑顔を浮かべるのがやっとだ。

< 86 / 337 >

この作品をシェア

pagetop