この先生は危険人物につき注意してください
「そこまでだ!新撰組!」
突然、太陽側にある外の非常階段のドアが開けられ一人の女の制服を着たものが現れた。顔は仮面を付けてよく分からないが、綺麗に束ねたポニーテールに局長に劣らずのスタイル。手には自分よりも長い槍の木刀を持って新撰組と対峙している。
とたんに他の新撰組は立ち上がり戦闘体制をとった。
「出たな文芸部防衛組」
「真弓、初陣じゃない。みんな前に出なさい」
真弓と局長も人質のみのるの前に立ち、腰にぶら下げた木刀を握り締め防御体制を取る。
いくら数が多くても向こうが圧倒的にリーチが長い。無闇に出るとこっちがやられてしまう。見たところ彼女一人だが構えや単騎で乗り込んできた事を見ればかなりの槍の使い手であることは予想できてしまう。
「人質なんて卑怯な手を使うとは思わなかったよ」
ぶん
槍を一振りし構えを変える。
「そうしないとアンタを閉じ込めることが出来ないから」
真弓は笑ってそう言った。みのるはその為に捕まったと思うと何故か笑うしか出来なくなっていた。