この先生は危険人物につき注意してください
「よし、じゃあ行きますか」

洒落た白いバックを肩に掛け、言葉は玄関に近い半開きの東の出口に向かって歩き出す。最初の一歩を踏み切っ──────『ピピピ・ピピピ・ピピピ!ピピピ・ピピピ・ピピピ!』


電話が鳴った。


「あれ?9番からですよ?」

「9番?田島先生かな?ちょっとすみませんね───もしもし?」


『言葉先生!』


「うわっ」

なんだなんだ!?

耳が変に────超音波的なのが聞こえて・・・それしか聞こえないよー!

「言葉先生?」

「いきなりなんだぁぁ!電話で叫ぶんじゃねぇ!!」

「言葉先生ぇ!?」

『こここ言葉先生!今はそれどころじゃ無いんです!遂に始まったんですよ!』

「何が」

言葉の声に先程までの優しさはない。

『何がって。遂に生徒会と文芸部が武力衝突したんですよ!』
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