聖夜の奇跡

美希は何がなんだか分からなかった。


(拓人が、好き?わたしを……?)


「ご、ごめん。拓人のことすごく大切だし好きだけど、それが異性としてなのか正直よく分からない……本当にごめん…………」


「いや、俺の方こそ突然悪かったな。返事はゆっくりでいいから、俺のこと男としてどうなのか考えてみてよ。じゃ、今日は帰るわ。また、明日な」


拓人は自分のコーヒーを一気に飲み干すと、空になったカップをテーブルに置き、向かいにある家に帰って行った。


美希は空のカップをずっと見つめていた。







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